元気で長生きするために必要なことと言えば・・・
・バランスよく食べる。
・適度な運動をする。
・よい睡眠をとる。
これらは、以前から言われている長寿の秘訣ですが、
少し前からこれらに加えて重要視されているのが・・・
・口の中を清潔に保つ。
ということです。「8020(ハチ・マル・ニイ・マル)運動」というのを聞いたことがある方もおられると思います。
「80歳になっても自分の歯を20本以上保とう。」というのがこの運動の主旨ですが、介護サービスにおいても、口の中を清潔に保つこと、噛んだり、飲み込んだりといった口から喉にかけての機能を維持することの重要性が言われ、歯科の専門家の評価や計画に基づいた口腔ケアの取り組みが求められるようになりました。
口腔ケアと言うと、歯みがきで口の中を清潔にする、ということが思い浮かびますが、高齢者の口腔ケアは、いろいろな段階があり、その方の状況によってその方に合わせた効果的な方法を選んで行います。
先日行われたあしぎぬ福祉会の第7回実践発表会では、特別養護老人ホームから口腔ケアについての発表がありました。
ご利用者一人ひとりに合わせた口腔ケアを、どの職員も統一して行うことができるような取り組みの発表でした。
口腔機能を維持することは、よく噛んで、しっかり食べて栄養が摂れ、誤嚥性肺炎の予防にもなるという身体面への影響だけではありません。それは、おいしく食べられるポイントの一つです。
おいしいと感じて食べることは、人にとってやはり幸せなことです。
私たちは、介護の専門家として科学的根拠を持ってケアにあたらなくてはなりませんが、介護の専門性は、科学的根拠だけではなく、そこにご利用者の暮らし、人生(の楽しみ)についても考え合わせることだと思います。
おいしいものを食べて、幸せを感じる。
これも、元気で長生きの源の一つだと思います。
あしぎぬ福祉会は、『食は生きる源』を合言葉に、直営の調理部門によるユニット内調理に取り組んできました。食べることを楽しみ、「また、明日も食べたい。」と思って、生きることを楽しむ。そんな生きる喜びを支えます。